不動産取得費査定業務

不動産譲渡所得税を下げたい方へ
不動産鑑定士事務所

相続タックスの不動産取得費査定業務
相続タックスの不動産取得費査定業務

不動産取得費査定業務について

不動産取得費査定業務は、不動産の購入時の売買契約書を失くしてしまったこと等により取得費(取得価額)が分からない場合に、過去の不動産価格の推移や周辺地域の趨勢等を分析することで、当該不動産の取得費に相当する金額を査定する業務です。

本業務の成果物としてお渡しをする「不動産取得費に係る意見書」は、不動産の譲渡所得の計算において売却不動産の取得費の根拠資料として税務署に提出することができ、不動産の譲渡所得税を大きく節税することができます。

留意事項

「不動産取得費に係る意見書」が不動産取得費として有効となるのは、次のいずれにも該当する場合に限られます。

  1. 所得税の確定申告又は準確定申告における当初申告で利用する場合
  2. 売買当事者の日記やメモ、通帳の履歴、登記簿に記録された抵当権設定額又は融資額、購入当時の売主や仲介業者、金融機関等に保存されている資料などからも取得価格が判明しない場合
  3. 昭和30年以降(物件によっては昭和40年又は45年以降に取得した不動産を売却した場合
  4. 買換資産の特例、交換の特例などの特例を利用していない場合
  5. 購入先が親族や知人、同族会社等の特殊関係でない場合
  6. 売却土地の地目が宅地である場合

(1) 不動産譲渡所得税の仕組み

不動産譲渡所得税=(収入金額ー特別控除額)×税率

個人が不動産を譲渡し、譲渡所得(譲渡益)が生じた場合には所得税が課されます。不動産の譲渡所得については、給与や事業所得、年金等とは分離した上で課税(分離課税)されるため、不動産の譲渡所得に対する所得税を特に「不動産譲渡所得税」と言います。

短期譲渡所得と長期譲渡所得

不動産の譲渡所得は、不動産を譲渡した人の所有期間に応じて「短期」譲渡所得と「長期」譲渡所得に分けられます。

取得した日から譲渡した日の属する年の1月1日までの期間が5年以内であれば「短期譲渡所得」、5年超であれば「長期譲渡所得」となります。

長期譲渡所得と短期譲渡所得
相続・遺贈又は贈与により取得した不動産の取得日

相続・遺贈又は贈与により取得した不動産の「取得日」は、原則としてその被相続人または贈与者の取得日を引継ぎます。

したがって、被相続人も相続により不動産を取得している場合には、被相続人の被相続人が取得した日が取得日となります。

不動産譲渡所得に対する税率

不動産の譲渡所得に対する税率は、短期譲渡所得に該当する場合は39.63%、長期譲渡所得に該当する場合は20.315%となります。

長期譲渡所得と短期譲渡所得の税率
長期譲渡所得と短期譲渡所得の税率
  • 短期譲渡所得に対する税率
    =所得税率(30%)+復興特別所得税率(0.63%)+住民税率(9%)
    =39.63%
  • 長期譲渡所得に対する税率
    =所得税率(15%)+復興特別所得税率(0.315%)+住民税率(5%)
    =20.315%

譲渡所得の金額

譲渡所得金額=収入金額-取得費-譲渡費用
譲渡所得の計算

譲渡所得の金額は、「収入金額」から「取得費」と「譲渡費用」を控除して算出します。

項目該当するもの
収入金額売却価格(譲渡価格)
取得費購入代金、建築代金 or 売却価格の5% or 意見書による取得費
② 取得費加算による相続税額
③ 設備費・改良費
④ 購入手数料(仲介手数料)
⑤ 登録免許税、不動産取得税、印紙税
⑥ 司法書士に支払った登記費用
⑦ 立退料
⑧ 造成費用
⑨ 土地の測量費
⑩ 土地取得を目的とした建物付の土地に伴い支払った建物の購入代金及び取壊費用
⑪ 使用開始前の借入金利息
⑫ 一定の訴訟費用、違約金 等
譲渡費用① 仲介手数料
② 収入印紙代
③ 測量費用
④ 建物の取り壊し費用及びその建物の損失額
⑤ 立ち退き料
意見書作成報酬
⑦ 違約金、名義書換料 等

特別控除額

次の場合のように一定の要件を満たす不動産の譲渡については、譲渡所得から特別控除額が控除されます。この特別控除額を控除した後の譲渡所得を特に「課税譲渡所得」と言います。

  1. 収用等により土地建物を譲渡した場合 ・・・ 5,000万円
  2. マイホームを譲渡した場合 ・・・ 3,000万円
  3. 被相続人から相続により取得した居住用財産を譲渡した場合・・・3,000万円
  4. 特定土地区画整理事業等のために土地を譲渡した場合 ・・・ 2,000万円
  5. 特定住宅地造成事業等のために土地を譲渡した場合 ・・・ 1,500万円
  6. 平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡した場合・・・1,000万円
  7. 農地保有の合理化等のために農地等を譲渡した場合 ・・・ 800万円
  8. 低未利用土地等を譲渡した場合 ・・・ 100万円

(2) 不動産取得費が不明な場合

譲渡所得金額=収入金額-取得費-譲渡費用
不動産の譲渡所得の計算式

前述の通り、不動産の譲渡所得は収入金額(売却価格)から取得費(購入費用)譲渡費用を控除して求めますが、不動産購入当時の契約書を無くしていまったことなどから取得費が不明な場合もあります。

このような場合には、取得費を収入金額の100分の5に相当する金額により計算をすることができ、これを一般に「概算取得費控除の特例」といいます(租法31の4・租法31の4-1基通)。実際に、取得費がわからない場合は、ほとんどの税理士事務所でこの概算取得費控除の特例に基づき譲渡所得を計算します。

(長期譲渡所得の概算取得費控除)

第31条の4 個人が昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた土地等又は建物等を譲渡した場合における長期譲渡所得の金額の計算上収入金額から控除する取得費は、所得税法第38条及び第61条の規定にかかわらず、当該収入金額の100分の5に相当する金額とする。

ただし、当該金額がそれぞれ次の各号に掲げる金額に満たないことが証明された場合には、当該各号に掲げる金額とする。
 その土地等の取得に要した金額と改良費の額との合計額
 その建物等の取得に要した金額と設備費及び改良費の額との合計額につき所得税法第38条第2項の規定を適用した場合に同項の規定により取得費とされる金額

租税特別措置法|e-Gov

31の4-1 措置法第31条の4第1項の規定は、昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた土地建物等の譲渡所得の金額の計算につき適用されるのであるが、昭和28年1月1日以後に取得した土地建物等の取得費についても、同項の規定に準じて計算して差し支えないものとする。

措置法第31条の4基本通達|国税庁HP

しかしながら、取得費が分からないという理由だけで収入金額(売却価格)の90%に対して課税されるというのはあまりにも酷だと私は思います。

譲渡所得=収入金額(100%)▲取得費(5%)▲譲渡費用(5%)収入金額の約90%

そもそもこの概算取得費控除の特例は、その条文の内容や施行日(昭和64年1月1日)から考えても、昭和64年当時の状況を反映した法令と言えます。

なぜなら、確かに昭和22年の消費者物価指数は昭和64年(平成元年)の消費者物価指数の7%程度の水準にあるため、その取得費を譲渡対価の5%相当額として譲渡所得の計算をしても当時においては一定の合理性があったと言えるためです。

しかしながら、公示価格の過去の推移を見てみると、平成以降は現在の価格水準とあまり変わらないか、むしろ現在よりも高いため、不動産取得費が分かるようであれば、売却価格の7割以上はあるはずなのです。

それにも関わらず、税務当局は不動産取得費が分かる資料が無ければ、実質的に収入金額の5%で計算することを強制しているのです。

(3) 相続タックスができること

前述の通り、売買契約書などの資料を紛失してしまったこと等により不動産の取得費が不明な場合は、収入金額(売却価格)の5%相当額をその不動産の取得費として不動産の譲渡所得を計算することができ、実質的にこの方法が通例的な評価方法となっています。

一方、平成12年11月16日の国税不服審判所採決を皮切りに、市街地価格指数等の分析により、取得当時の取得価額を合理的に推定できる場合には、その推定した価格を不動産取得費として譲渡所得を計算することが認められるようになってきました。

平12.11.16裁決、裁決事例集No.60 208頁 | 国税不服審判所

しかしながら、単に市街地価格指数により逆進的に補正をすれば認められるわけではありません。その補正をすることで、売却不動産の当時の価格水準を合理的に査定することができる場合に限り、その推定価格を取得費として採用することが認められるのです。

実際に、近年は逆進的補正をして却下された事例も多く見られるようになってきています。

この点、相続タックスでは、不動産評価に関する過去の豊富な実績とノウハウにより、譲渡対象となる不動産やその不動産の存する地域の趨勢を各種のデータや資料を基に分析し、その不動産の辿ってきた価格推移を合理的に分析し、当時の取得価格を合理的に算定することができます。

この高度な分析技術に基づき発行される「不動産取得費にかかる意見書」は、不動産の譲渡所得税を大幅に減らす大きな武器となります。また、当該業務に係る報酬は「譲渡費用」に該当しますので、不動産の譲渡所得の計算において収入金額から控除することができます。

不動産を売却したものの、購入当時の取得費が分からない方は、どうぞ「不動産取得費にかかる意見書」の活用をご検討ください。

参考

売却金額概算取得費の場合意見書の場合節税効果
3千万円540万円390万円150万円
5千万円900万円650万円250万円
1億円1,800万円1,300万円500万円
3億円5,400万円3,900万円1,500万円
5億円9,000万円6,500万円2,500万円
意見書利用による節税効果
  • 節税効果は、長期譲渡所得の税率(20.315%)による単純計算です。
  • 各種の特例を利用した場合は節税効果は弱まります。
  • 取得時期によっては無税(節税効果100%)となることもあります。

スケジュール

次の流れで業務を行います。一般的に、ご契約から1ヶ月前後でレポート発行となります。

1

面談のご予約

  • 面談をご希望の方は、お電話 又は CONTACT FORMより面談方法や面談日時、相談内容を教えてください。
  • 弊所では、面談方法として次の4つを用意しております。
    • 訪問面談
    • 来所面談
    • Web面談
    • 電話面談
  • 内容を確認の上、弊所から面談日時等をご案内させて頂きます。
  • 所得税の申告も同時に承っていますので、ご相談ください。
  • 不動産取得費に係る意見書は下記の全てを充足する場合に限り有効となりますので、売却不動産について下記内容を全て充足するか事前に必ずご確認ください。
  1. 所得税の確定申告又は準確定申告における当初申告で利用する場合
  2. 売買当事者の日記やメモ、通帳の履歴、登記簿に記録された抵当権設定額又は融資額、購入当時の売主や仲介業者、金融機関等に保存されている資料などからも取得価格が判明しない場合
  3. 昭和30年以降(物件によっては昭和40年又は45年以降に取得した不動産を売却した場合
  4. 買換資産の特例、交換の特例などの特例を利用していない場合
  5. 購入先が親族や知人、同族会社等の特殊関係でない場合
  6. 売却土地の地目が宅地である場合
2

面談(訪問・来所・Web・電話)

  • 申告業務の流れのご説明
  • 必要資料のご説明
  • 報酬のご説明
  • 所得税申告のご案内
  1. 面談は1回当たり5万円(税込み)面談料が必要となります。
    ただし一定の書類をご準備頂いたお客様につきましては、無料にてご対応させて頂きます。詳しくはお電話等でご確認ください。
  2. 面談は1回につき2時間までとなっております。
  3. 業務を実際にご依頼頂いたお客様につきましては、報酬から面談料を差し引かせて頂きます。
  4. 訪問面談の場合は面談料とは別に出張日当をご負担頂きますが、こちらは業務報酬から差し引きませんのであらかじめご了承願います。
3

ご契約

  • 契約書を2通作成し、送付いたしますので、署名・捺印等をして頂いた上、1部をご返送ください。残りの1部はお客様のものとなりますので大切に保管ください。
  • 契約書と一緒に下記資料を同封しておりますので、契約書と一緒にご返送ください。
    • 連絡希望事項等
    • 必要資料
4

調査及び調査結果の報告(約1週間)

  • 調査をし、節税効果についてご案内致します。
  • 弊所の繁忙状況と物件の難易度に応じて調査期間が最大1ヶ月ほどかかることもあります。
  • 調査の結果、節税効果がないことが判明した場合はここで業務終了となりますので、調査報酬をお支払い頂きます。
5

意見書の作成

  • 調査結果報告より数週間~1ヶ月で意見書を作成します。
6

意見書の発行・ご報告 及び 相談

  • 意見書の発行時に節税効果等について簡単にご報告致します。
  • ご希望に応じて、所得税申告、税務顧問、不動産の利活用・処分、節税対策などのご相談も承ります。

報酬

項目内容
受任事務所不動産鑑定士事務所
報酬
報酬表
調査報酬:0円/物件~15万円/物件
基本報酬:30万円/物件
※所得税申告を同時にご依頼の場合は1物件につき5万円を割引致します。
業務報酬