事業所得のある方

事業所得者については、事業所得の金額が基礎控除額（48万円）以下でない限り、原則として確定申告が必要です。

また、確定申告が基礎控除額以下であっても、次の規定の適用を受けようとする方は、確定申告が必要となります。

1. 医療費控除
2. 雑損控除
3. 住宅ローン控除等（初回のみ）
4. 特定口座内の譲渡損の繰越控除
5. 一定の寄付金控除
6. 特定支出控除
7. 純損失の繰越控除
8. 雑損失の繰越控除
9. 一定の損益通算

事業所得の計算方法は次の通りです。

事業所得の金額 = 総収入金額 – 必要経費^※1 – 青色申告特別控除額^※2

• 必要経費 = 売上原価 + 販売費及び一般管理費
• 上限65万円

事業所得のある方の必要書類は、次の区分に応じて必要となる書類が異なります。

1. ご自分で勘定元帳や帳簿を作成されている方
2. そうでない方

ただし、次の資料（昨年のもの）の控えは全ての方が必要となります。

• 確定申告書
  • 確定申告書（第一表）・・・全ての方
  • 確定申告書（第二表）・・・全ての方
  • 確定申告書（第三表）・・・分離課税所得のある方
  • 確定申告書（第四表）・・・損失のあった方
  • 確定申告書（第五表）・・・修正申告をされた方
• 収支内訳書
• 青色申告決算書（青色申告をされた方のみ）
• 添付書類

(1) 勘定元帳・各種帳簿を作成している方

下記２つをご準備の上、弊所へご送付願います。

1. 過年度の確定申告書書類一式（上記参照）
2. 勘定元帳や各種帳簿に係るCSVデータ

(2) 仕訳帳、決算書を作成していない方

下記の資料をご準備の上、ご送付ください。

チェック	分類	必要資料
▢	売上に関する資料	① 請求書 ② 領収書 ③ 通帳
▢	売上原価に関する資料	① 請求書・納品書 ② 仕入帳 ③ 買掛帳 ④ 棚卸表 ⑤ 通帳のコピー
▢	販売費及び一般管理費 に関する資料	下記参照
▢	その他の書類	① 補助金に関する資料 ② 評価方法に関する届出書の写し

事業所得の必要経費となる販売費及び一般管理費は、業務遂行上直接必要であった費用に限られます。また、必要経費となる費用は、原則として、その年の12月31日までに債務が確定したものとなります。

No	科目名	必要経費になるもの	必要経費にならないもの
1	租税公課	▢ 事業税・事業所税 ▢ 不動産取得税・登録免許税 ▢ 固定資産税・都市計画税 ▢ 印紙税 ▢ 消費税	✖ 所得税・住民税 ✖ 相続税・贈与税 ✖ 延滞税・加算税・過怠税 ✖ 交通違反の罰金
2	荷造運賃	▢ 包装材料費 ▢ 荷造費・運賃
3	水道光熱費	▢ 水道代 ▢ 電気代 ▢ ガス代
4	旅費交通費	▢ 電車代・バス代・タクシー代 ▢ 駐車料金 ▢ 高速道路使用料 ▢ 宿泊代	✖ 不必要な高額な宿泊代金
5	通信費	▢ 郵便代・郵券代 ▢ インターネット利用料 ▢ 電話代
6	広告宣伝費	▢ 広告代
7	接待交際費	▢ 接待費用 ▢ 贈答費用 ▢ 慶弔見舞金 ※ 接待の相手方の氏名等のメモが必要です。	✖ 事業遂行上必要のないもの
8	損害保険料	▢ 商品や車両などの損害保険料	✖ 居宅の火災保険料
9	修繕費	▢ 建物や機械、車両などの維持費 ▢ 建物や機械、車両などの修繕費
10	消耗品費	▢ 事務用品費 ▢ 10万円未満の備品 ▢ その他の雑貨
11	減価償却費	▢ 昨年の収支内訳書 ▢ 購入した固定資産の取得費が分かる資料
12	福利厚生費	▢ 従業員への慶弔見舞金 ▢ 残業の夜食代 ▢ 事業主負担の社会保険料 ▢ 慰安旅行費
13	給料賃金	▢ 従業員へ支給した給与・賃金・賞与 ▢ 従業員へ支給した退職金 ▢ 従業員へ現物給付した食費や被服費	✖ 白色専従者給与
14	外注工賃	▢ アウトソーシングにかかる費用
15	利子割引料	▢ 借入金の利子 ▢ 受取手形の割引料
16	地代家賃	▢ 店舗や事務所の家賃 ▢ 月極駐車場の使用料 ▢ 地代	✖ 居住用の家賃 ✖ 同一生計親族に対する家賃
17	支払手数料	▢ 税理士・弁護士等への報酬 ▢ 不動産仲介手数料 ▢ 販売手数料	✖ 相続税に係る税務報酬
18	貸倒金	▢ 売掛金の貸倒れ損失 ▢ 受取手形の貸倒れ損失 ▢ 事業用貸付金の貸倒れ損失
19	車両関係費	▢ ガソリン代 ▢ 車両関係消耗品
20	諸会費	▢ 会費
21	雑費	▢ 上記の経費に該当しない少額で低頻度のもの ▢ 個人事業主のクリーニング代 ▢ 個人事業主の被服費 ▢ 引越し代